防水作業着ってどんな服?撥水との違いや選ぶ際のポイントを紹介 2021.11.14

防水作業着ってどんな服?

作業着とは、さまざまな労働や作業をするときに身に着ける衣服のことです。危険から身を守るために安全性を高め、通気性をよくして汗でべたつかないよう機能性にこだわったものなどがあります。

 

なかでも防水作業着は、冬の屋外や積雪のある地域での作業には欠かせないもので雪や雨を防ぐだけでなく、寒さや風などからも身を守ることができます。

 

防水と撥水の作業着の違いとは?

作業服を機能で選ぶとき「防水」「撥水」という言葉を目にしますが、この2つには大きな違いがあるので理解した上で作業服を選ぶ必要があります。

 

「撥水」とは水を表面ではじくという意味です。撥水加工がされていると水や汚れが生地にしみ込まないので汚れを防げます。ただし布のすき間や縫い目の間は空気が通るため、大量の水や細かい水がかかった場合は水がしみ込んでしまいます。

 

 

「防水」とは文字通り水を通さないことです。防水加工は水を通さない素材を使用するか、樹脂などで生地をコーティングして水がしみ込まないようにします。

 

 

縫い目なども水を通さないようフィルムを貼り付けたりするため強い防水効果がありますが、空気も通さなくなるため通気性が悪くなります。

 

 

撥水加工の作業服は、ある程度までの水を防ぐことができる上に通気性があり、防水加工の作業服は大量の水を防げるが通気性がよくないという点が特徴です。

 

防水作業着を選ぶ際の5つのポイント

水場や寒い環境での作業には欠かせない防水作業着ですが、実際に見てみるとさまざまな機能や素材があるため、どれを選んでいいのか迷ってしまいます。

 

自分が作業する現場の特性を確認して、どんな機能を持った作業着が必要になるのかを考えることが大切です。次にあげる5つのポイントを意識して防水作業着を選んでみましょう。

 

1:季節を考慮して選ぶ

日本には四季があり、それぞれの時期で気温や湿度など環境が大きく変わります。夏と冬では作業着に求める機能はまったく違うでしょう。

 

夏は体温の上昇を防ぎ、汗を外に逃がす機能が必要なので透湿性に優れた作業着がおすすめです。冬は寒さなどから身を守るために防寒防水に優れた機能を持つ作業着が必要となります。

 

2:透湿度を確認する

作業着を選ぶ際、「透湿度」に注目してみてください。これは蒸れにくいウェアを選ぶときの目安になります。透湿度とは24時間で1平方メートルの生地に何グラムの水分が透過したかを表す数値です。透湿度20,000gとあれば24時間で20kgの水蒸気を放出できます。

 

一般的な大人の1時間あたりの発汗量は安静時で約50g、軽い運動時は約500g、激しい運動時は約1,000gが目安とされています。

 

 

作業着として蒸れにくいものを選びたいときは体重も加味して、最低でも透湿度5,000g程度のもの、より効果を実感したいのであれば8,000g程度以上のものがおすすめです。

 

3:耐水圧を確認する

寒い場所や地域での作業着は「耐水圧」を意識して選んでみましょう。耐水圧とは生地に水がしみ込むのを抑える力を数値化したものです。耐水圧が10,000mmというのは高さ10mで1cm四方の柱の中に水を10m入れても水がしみ出ないということです。

 

一般的な耐水圧の目安は小雨が300mm、中雨2,000mm、大雨10,000mmで嵐は20,000mmになります。作業着となると着る人の体重がプラスされ、体重75kgであれば約2,000mmの圧力がかかり、ひざまずいたときは約11,000mmの圧力がかかるといいます。

 

 

作業着を選ぶときの耐水圧は着る人の体重などを考慮して、できるだけ高いものを選ぶのがおすすめです。

 

 

出典:5. レインウェアの耐水圧、透湿性とは?|ブリヂストンスポーツ株式会社
参照:https://www.bs-sports.co.jp/callcenter/question/golf/apparel/basic_knowledge/apparel_basic05.html

 

4:ゴアテックスを選ぶ

防水性と透湿性を兼ね備えた素材ゴアテックスの耐水圧は45,000mm以上、透湿性は13,500平方メートルで同じような性能を持つ素材の中では群を抜いています。

 

外部からの雨などの水分を非常に高いレベルで遮断しつつ、内部の水蒸気を外へ放出してくれます。冷たい風を防ぐ機能も備えており、風雨や雪など厳しい環境で働く場合に適した素材です。ただし、ハイクオリティな性能を誇る分、他の商品よりも高額になります。

 

 

出典:防水性で選ぶなら【ゴアテックス®】|ユニフォームネクスト株式会社
参照:https://uniformnext.co.jp/blog/archives/7949?_ga=2.250445446.1472983196.1632815996-1188203013.1632815996

 

5:蒸れにくいか確認する

夏場や暑い場所で使う作業着は少しでも涼しくなるような機能を備えているものが望ましいです。近年では気候変動により真夏の炎天下だけでなく、夏場の屋内であっても冷房なしでは非常に危険な状況となります。

 

作業着には蒸れずに通気性のよいものがおすすめです。涼しい作業着を選べば熱中症を引き起こす危険度を下げる効果も期待できます。

 

防寒や防水作業着の対策

雨や雪が降る中での作業や水場での作業など、さまざまな環境での仕事があります。気温の変化や急激な天候の変化によって、体が濡れたり冷えたりすると体に負担がかかり仕事にも影響を及ぼしかねません。

 

安全かつ快適に作業ができるよう作業着には防寒や防水対策が欠かせないものです。併せて風を通さないようにする対策も必要となります。

 

耐水性機能の高い生地が使われている

作業着の防水防寒機能をアップするために耐水性の高い生地が使用されます。加工のない生地では水分や蒸気、風などを防ぐことはできません。

 

生地の加工方法はコーティングとラミネートの2つがあります。コーティング加工は生地の裏側に合成樹脂を塗って被膜を作り、ラミネート加工は生地にフィルムをはり合わせて水がしみ出さないようにするものです。

 

 

耐水性が高い生地は外から入ってくる水分を防ぐと同時に風も防ぐので防水、防寒機能も高くなります。

 

シームテープが縫い目に使われている

優れた防水・防寒性を備えた作業着であっても縫い目があり、そこから入ってくる雨や風を防ぐためにシームテープが貼り付けられています。

 

シームテープが劣化してくると中に水などが入ってくるだけでなく作業着を傷める原因にもなります。ホームセンターやインターネットなどで簡単に手に入るので、作業着を長持ちさせるためにもテープが劣化してきたら交換するのがおすすめです。

 

防寒防水の作業着が保温性を保てる理由

防寒や防水機能を備えた作業着は、水分や冷気から身を守るために生地をコーティングしたり、縫い目にテープを貼り付けたりすることで外からの冷気を防ぐだけでなく、中で温まった空気を逃がさないという役割も果たします。

 

冬でも作業をしていると汗をかきます。そのため、異なる機能の2~3層の素材を合わせて、通気性が良く蒸れを防いで暖かさも保てる素材で作られた作業着はさまざまな環境での対応が可能です。

 

手持ちの作業着に防水加工をする方法

作業着を長く使用していると、どうしても防水加工の効果は弱まってきてしまいます。そんなときに自分で防水加工をする方法があります。

 

プロ仕様の防水加工方法ではないので強い防水効果は期待できませんが、汚れ防止やちょっとした雨などを防ぐには便利です。

 

ロウソクで蝋引きをする

少しテクニックが必要ですがロウソクを使って防水加工をすることができます。方法はロウソクを布に隙間なくしっかりと塗りつけてドライヤーで乾かせば完成です。1回では効果が弱いことがあるので数回繰り返すとよさそうです。

 

簡単に防水加工ができる方法ですが作業着全体にロウソクを塗って加工するのは、かなりの重労働となるので覚悟が必要でしょう。

 

防水スプレーをかける

作業着は市販の防水スプレーを使えば、ある程度の防水加工をすることができます。市販されている防水スプレーの機能はさほど強いものではありません。スプレーによっては使えない素材があるので注意が必要です。

 

市販の防水スプレーに強い防水効果を期待することはできませんが、小雨程度なら防水できるので長時間ではなく応急処置的な使い方であれば十分効果が期待できるでしょう。

 

防水作業着について詳しく知ろう!

労働や作業をする際に危険から身を守り、快適で動きやすいことを重視して作られたのが作業着です。なかでも防水作業着は気温の低い場所や水場での作業には欠かせません。

 

さまざまな機能を備えた作業着がありますが、強い雨など大量の水を防ぐのか、蒸れないよう通気性をよくしたいのかなど作業をする場所の特性に合っていることが大切です。

 

 

まずは作業着の機能を理解して、自分が働く現場にはどんな機能の作業着が適しているのか確認し、必要な機能や用途に合った作業着を選びましょう。