建設作業員の作業着選びの基準9選|作業着以外のおすすめアイテムも解説 2021.07.08

建設作業員の作業着の必要性

建設現場で働く作業員は、仕事の際に作業着を着用します。作業着を着ることが作業員の身体の保護や、事故の防止につながるからです。

 

そうした効果を最大限に発揮するためにも、作業着は自分に合った着やすいものを選ぶことが重要です。

 

ニッカポッカ着用が禁止される理由

幅広で裾を絞ったデザインのニッカポッカはゆったりしていて動きやすく、昔から定番の作業着として工事現場で広く用いられていました。しかし、近年では大手ゼネコンなどで「怖い」「印象が悪い」という理由からニッカポッカ着用を禁止する現場が増えているようです。

 

またニッカポッカは裾が大きく広がっているため、巻き込みなどの事故を防止する理由でも禁止されることがあります。

 

 

ニッカポッカには専門的な技術を持つ職人、といったプラスのイメージもありますが、時には平ズボンでなければ現場に入れない場合もあるようです。

 

足袋着用が禁止される理由

鳶職人に広く親しまれている足袋についても、ニッカポッカと同様に禁止とされる現場が増えているようです。建設現場では重いものなどが足元に落ちてくる危険がありますが、足袋では足を守りきれず怪我につながる可能性があることが理由になります。

 

足袋は力を入れやすく動きやすいという声もありますが、足袋を禁止する現場では鉄板が入った安全靴を着用することを義務付けているようです。

 

ツナギが禁止される場合もある

建設現場ではツナギタイプの作業着を着用している作業員もいます。ツナギは上下がつながっているので汚れが内側に入りにくく、ベルトの巻き込み防止などにもなるため衛生面、安全面でメリットがあります。

 

しかし全身を覆うツナギの構造上、熱を逃がしにくく体温が上昇しやすいという側面から禁止される場合もあるようです。

 

 

ツナギが禁止されていない現場でも、そうした作業環境によってツナギが適切かを判断する必要があるでしょう。

 

建設作業員が着用する作業着選びの基準9選

建設作業員ならば作業着を現場で着用しますが、そうして使い込むものだからこそ自分に合った作業着を選ぶことが大切です。

 

ここでは、自分に合ったサイズを選ぶための基準となる寸法の見方や、素材の特徴などを9つに分けてご紹介します。

 

1:自分に合ったサイズで動きやすい素材

作業着はその名の通り、現場での作業性を高める衣服でなくてはなりません。作業着のサイズが体に合わないと、動きが阻害され作業効率が下がってしまいます。

 

転倒や巻き込みなどの事故を防止する観点からも、作業着は自分の体型にぴったり合ったサイズのものを選びましょう。また、伸縮性のあるストレッチ素材など、作業着の素材も動きやすいものがおすすめです。

 

 

作業着には、「ヌード寸法」と「仕上がり寸法」という2つのサイズ表記があります。この2つのサイズ表記の詳細についても次でご紹介します。

 

ヌード寸法

作業着を着用する人の身体を測ったサイズを表したものがヌード寸法です。「対応サイズ」や「適応身長」、「適用寸法」などがヌード寸法の表記となります。作業着の実寸ではなく、その作業着を着用する人の身体のサイズを表しているため間違えないように注意しましょう。

 

作業着のサイズは普段着ている服のサイズとは異なるため、私服の着用サイズを基準に選ぶと失敗することがあります。作業着を購入する前に、身長やバスト、ウエストなどの自分のサイズを採寸するのがおすすめです。

 

 

動きやすい作業着を選ぶには、ヌード寸法より若干ゆとりのあるサイズを選ぶのが良いでしょう。可能であれば店頭で試着してみるのが確実です。

 

仕上がり寸法

仕上がり寸法とは、実際に出来上がった作業着の上からメジャーを当てて測った作業着の実寸のことを指します。

 

サイズ表に記載されているものの多くは、この仕上がり寸法で測ったサイズです。胸囲や肩幅、腰囲、袖丈など、詳細が記載されているものもありますが、一般的にはSサイズ、Mサイズなど大まかに分類されています。

 

 

先述の通り、作業着のサイズは普段着ている服のサイズとは異なるため、分類されているサイズの詳細な寸法を確認し、自分に合ったサイズがどれかを選ぶ必要があります。

 

2:形態安定性があるもの

建設作業員が作業着を着る機会は建設現場だけでなく、取引先の方と会う時やデスクワークの時などもあります。そんな時にシワのついた作業着を着ていると、先方からのイメージダウンにつながる恐れがあるでしょう。

 

また、作業着はとても汚れる機会が多いので洗濯の頻度も高く、その度にアイロンでシワを伸ばすのは手間がかかります。そうした見た目のイメージと手入れのしやすさから、作業着は型崩れに強い形態安定性のあるものを選ぶのがおすすめです。

 

 

形態安定性の高い素材の代表的なものは、ナイロンやポリエステルなどの化学繊維が挙げられ、天然素材ではウールが該当します。一方で、コットンやリネンなどの天然素材はシワになりやすい素材と言えるでしょう。

 

 

しかし、天然素材のものでも織り方やデザインを工夫し形態安定性を高めている製品もあります。形態安定性が高ければ作業着を長く使えることにもつながるので、選ぶ前にはこうした形態安定性についても確認してみましょう。

 

3:通気性が高い素材

建設現場では炎天下や風通しの悪い室内で作業することも多く、作業をしながら汗をかきやすい環境です。たくさん汗をかいても不快にならないよう、作業着は通気性の高い素材を選ぶようにしましょう。

 

ただし、いくら通気性が良い素材と言っても生地が透けるほどの薄い素材は安全面からおすすめできません。しっかりとした着用感のものを選びましょう。

 

4:耐久性が高い素材

建設現場はさまざまな道具、機械などに触れたり、屋外で作業したりすることが多いハードな環境のため、作業着の耐久性の高さはとても重要です。

 

また、現場で溶接を行う場合は作業服に火の粉が飛んでくる場合もあります。そうした場合に備えた耐火性の高い作業着もあるため、作業内容に適した耐久性の作業着を選ぶようにしましょう。

 

5:吸汗性が高い素材

先述の通り、建設現場は非常に汗をかきやすい環境なので、汗を吸わない素材だと不快感が増し、作業効率が下がる恐れがあります。そのため吸汗性の高さも作業着選びの重要なポイントと言えるでしょう。

 

風を通しやすい素材を使用するだけではなく、内側にメッシュ部分や吸汗ニットなどを付けることで吸汗性を高めている作業着も多くあります。

 

6:防汚性が高い素材

建設現場では作業する上で汚れが付着する機会も多いものです。そんな時も、汚れがつきにくく、ついた汚れも落ちやすい防汚加工をしている作業着なら安心です。

 

素材の親水性を高めることで、しつこい油汚れも染み込みにくく、家庭の洗濯機でも汚れを落としやすいものなどがあります。できるだけ綺麗に保つことが作業着を長持ちさせるポイントなので、こうした防汚性の高い作業着も選ぶ候補に加えてみて下さい。

 

7:消臭・抗菌機能が備わっているもの

建設作業員は汗をかくことが多く、作業内容も比較的臭いがつきやすいものなので、作業着も消臭性や抗菌機能が備わった作業着を選ぶようにしましょう。

 

不快感を抑えて作業効率を上げる効果もありますが、取引先の方などに嫌な思いをさせないエチケット面でも効果を発揮します。

 

8:帯電防止仕様の素材

電気工事や電気設備工事を行う現場では、事故を防ぐため作業着に帯電防止機能を持たせることが大切です。また、精密機械を扱う場合も静電気の発生が大敵となるため、制電、帯電防止仕様の作業服を選びましょう。

 

生地に「導電性繊維」という繊維を織り込むことで帯電防止の機能を備えた作業着が販売されているので、購入する前に製品の仕様を確認してみましょう。

 

9:暑さ対策の空調が備わった服

夏場の暑さ対策や熱中症対策のためには作業着の通気性を高めることが不可欠です。作業着の中には内部に空調機能を取り付けて、より優れた通気性や涼しさを実現したものもあります。

 

作業着における空調機能は、生理クーラーというメカニズムを採用しているものなどが挙げられます。これは人がかいた汗が蒸発する時の気化熱を利用するもので、服の中に空気を取り込んで汗を蒸発しやすくし、体温と湿度を下げて快適なものに調整できる仕組みです。

 

 

この空調機能があれば暑さ対策だけでなく、作業効率のアップも見込めます。

 

作業着以外に建設現場でおすすめのアイテム8選

建設作業員として働く上で、少しでも効率を上げて仕事をしやすくしたいと考えている人は多いでしょう。ここではそんな人におすすめの、作業着の他に持っていると便利なアイテムを8つご紹介します。

 

これから建設作業員として働くという人だけでなく、現在既に働いている人もこれらのアイテムで作業効率を上げられる可能性もあるでしょう。是非参考にしてみて下さい。

 

1:手袋

建設作業員にとって、欠かせない道具の1つに手袋が挙げられます。建設現場で使う手袋は、作業の内容によって複数枚を使い分けるとより作業効率が上がります。

 

土木作業はセメントやコンクリートなどを扱うため、直接触れて手が荒れないように防水性のあるものを選びましょう。また、手の中が蒸れないように通気性や透湿性も必要です。

 

 

内装業など、作業に緻密さを求められる現場では指先の感覚がはっきりわかる手袋がおすすめです。鋭利な工具や部品を使う場合は手を守るために、切れにくい特殊繊維の生地を使用した手袋が良いでしょう。

 

 

さらに、取り付け、運搬作業の際は、滑り止め加工のされた手袋が安全性と作業効率を高めてくれます。

 

2:安全靴

安全靴とは、鉄や鋼などでできた先芯をつま先部分に入れてある靴のことです。

 

安全性と作業効率を高めるためには、サイズの合った安全靴を選ぶことはもちろん、安全靴の素材も重要です。耐久性が高く、摩耗性や熱にも強いのは本革ですが、防水性を重視するなら合成皮革や綿でできたものが良いでしょう。

 

3:雨合羽

雨の日に作業することもある建設現場では、機能的な雨合羽があれば作業効率をアップすることができます。建設作業に適した雨合羽を選ぶポイントは、防水性、透湿性、耐久性です。

 

雨合羽の防水性は、耐水圧という数値で示されています。この数値が高いほど防水性に優れており、建設現場では耐水圧が高い雨合羽を選ぶのが良いでしょう。

 

 

蒸れにくさを示す透湿性は、24時間で放出できる水分量の数値です。幅広く販売されていますが、長時間作業することも多い建設現場ではなるべく高い数値の雨合羽を選ぶようにしましょう。

 

4:ヘルメット

建設現場では、ヘルメットも防災用ではなく建設現場に適したものを選ぶ必要があります。衝撃吸収ライナーなどの緩衝材が入っているもの、頭が蒸れることを防ぐために通気孔のあるものがおすすめです。

5:メモ・筆記用具・スケール

建設現場では、伝票にサインしたりメモを取ったりなど筆記用具を使う機会が意外に多いものです。ボールペンはポケットなどに挟んで持ち歩くため、クリップ部分が頑丈なものを選ぶと良いでしょう。

 

また、長さを測ることも多いのでスケールも必要不可欠です。壊れにくいステンレス製のものが特におすすめです。

 

6:水分補給用の水筒

暑さ、熱中症対策には水分補給も不可欠です。水筒はできるだけ大容量で、保冷効果のあるものを選ぶのが良いでしょう。コップが付属しているものよりも、直接口をつけて飲めるものの方が手軽でおすすめです。

7:着替え用のTシャツ

身体を動かす仕事が中心の建設現場では、季節問わずたくさんの汗をかくものです。汗で濡れたままのTシャツを着続けていると、不快感で作業効率が下がり、臭いの原因にもなります。夏場でも冬場でも着替え用のTシャツを持っておくと良いでしょう。

8:タオル

汗を拭くのに欠かせないタオルですが、動き回って作業をする建設現場では、タオルを頭や首に巻いていると落ちてしまうこともしばしばあります。通常のタオルよりも大判なロングタオルを選べば、落ちることが減り汗も拭きやすくなるのでおすすめです。

建設作業に控えめな色の作業着が選ばれる理由

建設現場での作業着の色で一般的なものは青やグレーなどですが、こうした控えめな色の作業着が選ばれるのにも理由があります。控えめな色の方が作業着についた汚れが目立ちにくく、また目に優しいので作業中に気が散りにくいというメリットがあります。

 

一方で、視界の悪い現場では視認性を高めるために目立つ色の作業服を着用することが推奨される場合もありますので、どのような作業着の色が望ましいか、現場に入る前に確認できると良いでしょう。

 

作業効率を上げる作業着を選ぼう

建設現場での作業効率を上げるために、作業着はサイズが合っていて動きやすく、作業内容にあった高機能なものを選ぶことが重要です。

 

これから建設現場で働く人も、既に働いている人も、是非この記事でご紹介したポイントやその他のおすすめアイテムを参考にして自分に合った作業着を選んでみて下さい。